Porsche 906 Carrera 6 (1966)
この車は67年、第四回日本グランプリ優勝車(ドライバー生沢徹)と思われる
以下、二玄社刊 世界の自動車5「ポルシェ」より抜粋
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66年に現れた906(カレラ6)とそれまでの904との間には、極端に言えばセダンとレーシングカーほどの差があった 904はやせ我慢をすれば路上での実用さえ可能なほどだったが、906は純粋のレーシング・スポーツカーである
66年にFIAのルールが変更になり、グループ4スポーツカーの最低生産台数は50台となったが、ポルシェは66年5月までに906を50台生産し、45,000DM(約450万円)で市販して、グループ4スポーツカーとして承認された
906シャーシーは904とは全く異なり多鋼管スペースフレームで、サスペンションは前がダブル・ウイッシュボーンと コイル・ダンパーユニット、後ろもダブル・ウイッシュボーン型 FRP ボディはスペースフレーム構造の為 ガルウイング型ドアを持つエンジンは生産型911の6気筒 SOHC1991ccを2基のウエバー461DA3Cとホットなカムでチューンしたもので、210HP/ 8,000rpmを出す。このエンジンはレース用としては例外的にフレキシブルで3500rpm~8200rpmと言う広いパワーバンドを持つと言われる
66年ニュルブルクリンク1000Km以降 ウエバーをボッシュのポートタイプ機械式燃料噴射に代えたエンジンも搭載され出力は220HP/8000rpmに向上 車重は600kgと軽く、マキシマムは約270km/ hに達する また66年後半には8気筒4カム2.2リッター250HPエンジンをこのボディに載せたマシン(906/8)が現れ、これが翌年の907に発展した
軽量だが非常に強固なスペースフレームと、極めて軽いFRPボディと言う、ポルシェ・レーシング・マシーンの定型はこの906で定まった
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