カプセルとは「ホモ・モーべンス」のための住いである 黒川紀章
EXPO'70において建築学会に大きな波紋を投げ掛けたカプセル住宅。
中銀では21世紀の住宅形態はこれだ。その結論に達し経済工期、経済工費を追求して当カプセル住宅を商品化。世界でも始めてのカプセルマンションを実現しました。
プレハブ住宅の進歩に従い、現場生産中心の住宅形態も昨今工場生産部分が非常に多くなって来つつあります。中銀のカプセル住宅は100%工場生産され、現場では取付け(プラグイン)作業だけをすると言う画期的なものでした。(現地説明版より)
小田マサノリ(インタビュアー):メタボリズムには「増殖・交換・分裂」そして「破壊」と言う四つのモーメントがあるとはっきり書かれています。パビリオンの破壊はメタボリズム建築が必ず辿るプロセスとして、あらかじめプログラミングされていたと思いますが。
黒川紀章:「破壊」の意味は今の言葉ではリサイクル「循環」ですね、他のパビリオンは鉄玉をぶつけて壊してるでしょう。僕のだけは整然とボルトを外して行く、あれはやっぱりザマア見ろと思う。それは見事な壊れ方だから一個貰ったんだ。エッフェル塔みたいに残るものもあるけれど、オリンピックと違って、万博は壊すという事が原則になっている。
万博ってメタボリズムそのものなんだ。そこで如何に美しく壊れるかというのを見せなきゃ僕は壊すことの美学は大阪万博で成功したと思っている。
「10+1 」No.36 特集 万博の遠近法(INAX出版 2004.9.25刊)
参考サイト
中銀カプセルタワー 保存要望書 PDF. (2006.7.26)
http://www.aij.or.jp/scripts/request/document/060728-1.pdf
中銀カプセルタワービル 管理組合が建て替えを決議 (2007.4.17)
http://www.nikkeibp.co.jp/news/const07q2/531233/