開かずの踏切 廃止決定 名鉄神宮前駅ホームより御田・神宮前1号踏切を望む
名古屋市はピーク時に1時間の3分の2が閉じたままの「開かずの踏切」で東海三県でただ一カ所、手動で遮断機を動かしている名古屋鉄道神宮前駅(熱田区)北隣の踏切を廃止する方針を固めた。車を通れなくして歩道橋を造る、歩道橋は2010年度中に完成する見込み。中日新聞 2007年8月12日 朝刊より。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007081202040527.html
踏切はJR東海道線と名鉄名古屋本線が並行し JR側は「御田 (みた) 踏切」名鉄側は「神宮前1号踏切」と呼ばれている。電車の運行が多い早朝には、1時間に40分ほど遮断機が下りたままになっている。踏切を1日に通る車は約900台で、通行人は約4000人。
線路脇の詰め所に常駐する両社の係員が、手でハンドルを回して遮断機を上げ下げしているが、名鉄側では今年 2月と4月、遮断機が下りず 電車が踏切内で緊急停止、あわや大事故になる事態が生じた。JRでは 1990年にタクシーと貨物列車が衝突、1人が重傷を負った。 何れも係員が遮断機を下ろし忘れたことなどが原因だった。
市は渡る人の利便性を図り、危険を解消させる為には車の往来を無くす等、抜本的な対策が必要と判断した。現在、踏切の北側にある歩道橋とは別に自転車も利用できるエレベーター付きの歩道橋を踏切付近に設けることを地元住民に提案し了解を得た。市は踏切を通る市道の廃止に向け、都市計画の変更手続きを進めている。工事の着手時期などは未定。
市と協議を進めているJR東海は「踏切をこれ以上増やさないのが流れ」名鉄は「遮断機操作を人に頼る今の形態は良くない、出来るだけ早く踏切を廃止したい」と話している。2012.7.1 廃止
右:手動踏切遮断機(ハンドル回転式) 名鉄資料館にて