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そんな中、今年の一番は1966年製のこれ。
そのベースは1963年のトリノショーで発表されたランボ初のグランツーリスモ350GTV 、ボディワークは Carrozzeria Sargiotto、デザインは Franco Scaglione 監修の元、ランボルギーニ社内の Giorgio Prevedi が実務を担当。但しあくまでもプロトタイプで自走不可。新開発のV12エンジンはスペースに収まらず未搭載、その他諸々プロトに納得出来なかったフェルッチオは、少々特徴的すぎたスタイリング含め Carrozzeria Touring に修正を依頼、再設計し、良くも悪くも普通に美しいプロポーションの量産型に仕立て直す。
走らないプロトタイプとオリジナルV12エンジンは二十年以上に渡り工場に放置された後、イタリアで四年の歳月を掛けてフルレストア、最初の公開から四半世紀以上経った1990年、初めて走行可能な状態となった。その後、車は日本人コレクターの手に渡り時折公開され、現在はボローニャのフェルッチオ・ランボルギーニ博物館にて常時公開されている。